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社員紹介

不動産流通事業
営業 次長
2007年入社
中原 大輔

お前のことは信用できない

私がウィルに入社した直後、リーマン・ショックが起こり、世界は未曾有の金融危機に陥った。お客様の来場はほとんどなく、新人に接客の機会はまず与えられない。それでも最低3年は頑張ろうと、死に物狂いで働いた。なんとか結果を出さなければ・・・。その思いが成就したのは、ちょうど3年目の終わりのことだ。私は全社トップの営業成績を収め、MVPを獲得した。その後も着実に実績を積み重ね、計7度MVPに輝くなど、誰もが認めるトップセールスに成長した。そして6年目の年末、上司と面談することになったとき、私は予感した。来年は管理職に昇格し、チーム運営を任されることになるだろう、と。しかし待っていたのは、予想外の宣告だった。「俺はまだお前のことを信用してへん。だから来年、お前を管理職に上げることはない。信用できない奴にウィルの大事な新人は預けられへんからな」。あまりのショックに私は言葉を失った。

責任の範疇

信用とはなんなのか。それを考え続ける日々だった。営業という仕事自体には自信があり、どれだけ調子が悪くても最後には帳尻を合わせることができる力を私は身につけていた。今月ダメでも来月取り返せばいいだろう。しかし、そのスタンスについて上司から注意を受けることになる。「そんな中途半端な働き方、後輩がマネしたらどうすんねん?仕事をナメてしまうからやめてくれ」。自分は売上を上げることでチームや会社に貢献すればいい、と考えていた。それを通して認めてもらえ、信用してもらえると思っていた。その考えは間違っていたのか。ようやく私は、責任の範疇を広げなければ次のステージには進めない、ということに気がついた。後輩やチームのことも“自分ごと”として捉える。私は営業所のほぼすべての仕事を一手に引き受けることにした。広告媒体のメンテナンスや契約書類のチェック、後輩の指導など、本来管理職がやるような仕事も率先して行った。もちろん自分自身はトップクラスの営業成績をキープしたうえで、だ。その動きが認められ、一年遅れで管理職昇格。私にとってそれは信用の証と言えた。

なぜウィルで働くのか

現在私は、流通営業グループの課長として、自チームだけでなくグループ全体をマネジメントしている。全営業所の販売物件状況や売上・利益を管理し、新人向けの営業研修も取り仕切るなかで、「なぜウィルで働くのか」ということを最近よく考えるようになった。私が入社した頃は、一件一件の接客がそれこそ生きるか死ぬかの真剣勝負だった。もしお客様がウィルではなく他社を選んだら、あまりの悔しさに発狂しそうになっていた。今は充分な反響数がある。物件情報を管理するシステムや研修制度が整っている。ある程度名の知られる会社にもなった。しかし、その分お客様に対する思いが希薄になっているのではないか?ウィルは上場こそしているが、決して大手・有名企業ではない。もしそう思っているのなら、とんだ勘違いだ。ウィルはまだまだこれからの会社なのだ。「お客様のことを一番に考え、深く理解し、最良の提案をする」という創業時のイズムを、私が伝承していかなければならない。それを徹底することがお客様からの支持、ひいては社会的な評価につながっていく。私の責任の範疇は今、どんどんと広がっている。

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